しいたけの尊厳を奪うレシピ

トリュフオイルを買った。

まあここまで言えば落ちが想像つくと思うが、焼きシイタケにトリュフオイルをかけて食べたのである。

しいたけといえば出汁。しいたけと言えばうまみ。しいたけといえばグルタミン酸。

たとえ「匂いが嫌い」「触感が嫌い」「子供が嫌う食材一位」といわれても、しいたけのうま味だけは否定できなかったはずだ。

ところがトリュフオイルである。

しいたけはせせら笑ったであろう。西洋松露などにうまみがあるかと。うまみを見つけたのは我々日本人でありしいたけであると。西洋松露など香りだけの存在であうまみにおいては自分が勝ると。

ところがトリュフオイルが断然うまかった。

口の中でしいたけは敗北を悟った。自分のものであったうま味はトリュフオイルに奪われる。自分の汁もトリュフオイルのものになる。しいたけなのにトリュフオイルうめーとか言われる。舌触りも全部トリュフオイル。

世界三大珍味の前にしいたけは敗北するしかない。奪われる自身の「うまみ」というアイデンティティを前になにもできるはずがない。毎年マツタケの香料をまぶされるエリンギ以下である。なぜならエリンギは歯ごたえだけはマツタケに似てると認められてるからだ。

今しいたけに認められているのはなんだ。ただキノコであるという一点である。いや、しょうゆや黒コショウやレモン汁より存在感が薄いかもしれない。なぜならゆでたカブやブロッコリーまで美味しく食されているからだ。カブやブロッコリーよりしいたけのレーゾンデートルがない。

しいたけの尊厳を奪うには、まずホイルの上に置いてオーブントースターで火が通るまで焼く。なにもかけなくていい。そして焼けたらトリュフオイルを垂らす。醤油も少し。これでしいたけのすべての尊厳が奪われるレシピができます。

お好みで黒コショウ、レモン汁など追加するとよいと思います。醤油でなく塩で味付けてもいいですね。以上しいたけの尊厳を奪うレシピでした。

とにもかくにも気が滅入る

週末あたりからずーっと気が滅入っていて何をするにも落ち着かない。ゲームも面白くないし本も読みかけてほったらかしにしている。

暇なときはツイッターでだらだら。最悪のメンタルだ。

理由がわからない。朝日でも浴びないからか。カフェインか。寒さか。

パンシザであればいまさら落ち込んで仕方ない。やはり寒さであろうか。

給付金10万円またくれたら気が晴れるんだがなあ。

文章の練習の練習

文章の練習でこのブログを書いている。

正確にいうと「文章の練習をする練習のため」である。

とにかくへこむし面白いことがないので文章が書けない。気が付くとツイッターで一日終わってたりする。メンタルが落ちると体調も落ち、直すのに時間がかかるとかいうことになる。

しょうがないからレベルを下げた。なんでもいいから書くことにした。ちなみに日記はそれなりにつづいている。紙の日記だ。紙の日記は黒い紙に金のペンで書くとかいう中二病満載の日記でしかも魔太郎日記である。ろくなもんじゃない。

自分の品性が情けなくなってくる。

昭和のエッセイ読んでたら

キンドルアンリミテッドに入った。学生時代読んでたエッセイストが入ってたのでいくつか読んでみた。

いやあすごい。バブルでイケイケ(情けなくなるくらいの死語っぷりである)満開である。ちょっとしたことですぐ海外、すぐ出張、すぐ経費。うらやましくて死ぬ。私もてきとうなことを大金もらって書いてちやほやされたい。あわよくば講演とか出て謝礼もらいたい。

で、そういう昭和のエッセイ読んでると、時代でやっぱりちがう。似たような時代でも、とりあえず戦争経験組は一応おとなしい。つうか品がある。

戦争従事者はもちろん謙虚さがある。そりゃまあそうだろう。あんだけコテンパンにまけてしまってれば忸怩たるものがあっておかしくない。

戦争行かなかったけど体験だけした組は、男性女性で違う。男性の場合、裏に「出征できなかった後ろめたさ」みたいなのがある。のうのうと生き残ってしまった暗さのような感じだ。女性は特にない。

さて、戦中組でも物心ついたら戦後とかいう人たち。いやーもうイケイケドンドン大満開である。後ろめたさとか後悔とか自省とかそういうもんがまったくない。陽キャ大集合だ。

そういう人たちのエッセイ読んで、なんていうか、自制心は大事だよなあ、と考えた次第。そりゃあ氷河期以降と話題が合わないはずである。