マンガ飯で作るやつ

漫画読んでて取り入れたレシピがいくつかある。

LOVELESSのハムチーズいちじくサンドイッチ

多分一番作ってるのが『LOVELESS』(高河ゆん)のチーズとハムといちじくのコンフィのサンドイッチだ。

13巻に出てくる番外編に出てくる。主人公が作ってもらうサンドイッチで、材料はホームベーカリーで焼いたパンとホワイトロースハム、いちじくのコンフィにチーズ。

これは材料が良くないと美味しくない。パンは自作より職人の方が断然いい。だからちょっと柔らかめのやつを買う。

ホワイトロースハムもデパ地下に売ってる百グラムいくらの計り売りがいい。パッケージされてるやつだと雰囲気が出ない。

そしてスライスチーズ。濃いめのコンテとかを薄く切るといい。

問題なのはいちじくのコンフィである。

そんな高級なもん、近所では売ってない。

で、しょうがないから適当ないちじくジャムで妥協する。ジャムでもいいと原典には書いてある。

あとは挟むだけで終わる。美味い。甘じょっぱい幸せが口に広がる。すこし暖かめだとよい。

材料に金がかかるが手間はいらないので半年に一回くらい作る。

三月のライオンのいなりずしとブロッコリー

年に一度つくるかどうかというのが『三月のライオン』(羽海野チカ)のいなりずし。

甘くお揚げを炊いて(これの炊いたという言い方は関東人でも使いたくなる)、酢ばすとゴマと炒り卵を酢飯に混ぜたのを入れる。

これは美味しい。美味しいがつくるのがめんどい。今日日いなりずしなんかスーパーでも売っている。中身が酢飯オンリーでいやなら煮たいなりずしの皮まで売ってる。

だから1からつくるのは年に1回くらいだ。まず油揚げを買う。1枚出してまな板において、菜箸を横にしてころころ転がす。なんかパイ生地とかそばを伸してるような菜箸で油揚げをのす。まあそんな力いれてもこまるが。

1パックだいたい6枚くらいはいってるから油揚げの伸し作業を6回やる。んでもって、湯を沸かしつつ、中央から真っ二つに切る。これは関東の長方形の油揚げの話だ。正方形は三角形に切る。

切ったら椅子に座ったほうがいい。12枚になった油揚げの中に手を突っ込んで拡張するという気の長い作業が待っている。

そうしないと中に酢飯を詰められないのだ。まず菜箸で突っ込んでから拡張してもよい。

終わったころには湯が沸いてるから油揚げをざるの上にのせて熱湯をかける。油抜きだ。

これでやっと油揚げを煮る下ごしらえができた。こればかりは省略できないからしかたない。お湯、だしの素、砂糖、しょうゆ、みりんなどで甘くにつける。いつも適当にやろうとして、レシピサイトを見て、砂糖とみりんを多めにする。

似ている間にレンコンを斬ってゆでて酢蓮にする。

この辺でおそらく油揚げがいなりずしの皮に変貌してるころである。火を止めて冷ます。

ご飯に偉大なる発明品、『すしのこ』を混ぜて酢飯にする。『すしのこ』とは粉の酢と各種調味料が入った製品で、これを使うと酢でご飯がべちゃくちゃになるという悲劇をインスタントに回避できる。

気長にやりたい向きは酢に砂糖と塩いれてすし酢を作り、熱い飯に細かくかけながらまぜて片手で団扇をあおぎつつ混ぜるというサーカスじみた曲芸の習得をためしてもよい。

で、あとは炒り卵だ。卵二個くらい割って混ぜてだしの素でも入れてまぜてフライパンで炒る。ふわふわにしたかったら根気よく混ぜて空気いれとくことである。

それが終わったら酢飯に炒り卵といりごまと酢蓮を混ぜる。油揚げの皮が冷めてる頃なので、油揚げの皮を開く。酢飯を握りずし二つ分くらいに握ってそれを詰める。適当なテレビでも見ながら、つーか聞きながら座ってやるとちょうどいい作業である。

終わったら食す。甘さと出汁とゴマのぷちぷちと酢蓮のパリパリとたまごのふわふわと油揚げのしんなりといったオノマトペが口にあふれる。これと濃い緑茶があればいい。

ちなみにこれと一緒に乗ってたブロッコリーのごま油和えはよく作る。ゆでたブロッコリーにごま油と塩まぶすだけだ。下手したら冷凍ブロッコリーをレンチンしてもいいくらいである。

パンプキンシザーズのホットドッグ

最後に作るのはパンプキンシザーズのホットドッグ。これは再現しようとしてなかなか苦労した。

ナンをこねてみたりソーセージをドイツのやり方で作ってるところで買ってみたりしたが、ある日突然正解が出た。

セブンプレミアムのもちもち食感のミニナン4枚入とジョンソンヴィルのソーセージである。ミニナンがちょうどいい具合の大きさなのだ。

ミニナンをちょっとレンチンして温める。その間にフライパンにお湯をジョンソンヴィルのソーセージが半分くらいつかる程度にそそぐ。3分くらいゆでたらお湯を捨ててソーセージを炒めつけて焼きをいれる。

ミニナンとソーセージが温まったら洗っておいたフリルレタスを一枚のせてソーセージをオン。あとはケチャップでもマスタードでも好きにかけて食べたらいい。

マスタードはハインツ派だったが最近はマイユのハニーマスタードを知ってしまい迷っている。ただソーセージにはハニーマスタードより普通のほうがいい。ただし買い置きのマスタードを二種類もそろえたくないので悩む。

もちもちのナンとソーセージがとっても合う。やっぱり粒マスタードがいいのかもしれないが、マスタードを三種類もそろえたくないのが悩みの種だ。とても美味いがカロリーもこわいので、ふた月に一回くらいにしている。